家屋の固定資産税

家屋の固定資産税：
評価、計算、そして軽減措置

家を所有すると、毎年課税されるのが固定資産税です。この税金は、家屋と土地それぞれに課税されるもので、その計算方法や評価額の仕組みを理解しておくことは、不動産を所有する上で非常に重要です。

まず、家屋の固定資産税は、市町村が評価した家屋の価値である「固定資産税評価額」に、一般的に1.4%程度の税率を乗じて計算されます。この評価額は、固定資産課税台帳に登録されており、適正な課税を行うために3年に一度見直しが行われます。新築の家屋であれば建築費が基準となり、木造家屋の場合は、築年数の経過とともにその評価額は減少していくのが特徴です。この評価額の減少は、「経年減点補正率」という倍率を新築時の評価額に乗じることで算出され、築年数が経つほど、この補正率は小さくなります。

しかし、新築された家屋については、居住者の負担を軽減するために、一定の要件を満たす場合に固定資産税の軽減措置が適用されます。一般住宅であれば新築後3年間、3階建て以上の耐火・準耐火構造住宅であれば5年間、固定資産税額が2分の1に減額されます。

このようにして算出された固定資産税評価額が、そのまま課税される「課税標準額」となるのが原則ですが、新築住宅の軽減措置や、住宅用地の特例などが適用される場合は、評価額よりも低い金額が課税標準額となります。

したがって、家屋の固定資産税額を正確に把握するためには、まずご自身の家屋の固定資産税評価額を確認し、その上で適用される可能性のある税率や軽減措置について理解することが大切です。固定資産税の納税通知書や、固定資産課税台帳の閲覧を通じて、これらの情報を確認することができます。不動産を所有するということは、この固定資産税と向き合うことでもあるため、その仕組みをしっかりと理解しておきましょう。