自分で家の査定額を出して見る
自分で家の査定額を出して見る
不動産会社に査定を依頼する前に、ご自身で概算を把握しておくことは、非常に役立ちます。以下に、自分で家の査定額を出すためのステップと、いくつかの重要なポイントをご紹介します。
ステップ1:基礎情報を集める
まず、あなたの家の基本的な情報を整理しましょう。
物件の所在地: 具体的な住所は、地域相場を調べる上で最も重要です。
建物の種類: 戸建て、マンション、土地など。ここでは戸建て住宅を想定して進めます。
築年数: 建築された年と月を正確に把握しましょう。
建物の構造: 木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など。
延床面積: 建物の各階の床面積の合計です。登記簿謄本や建築図面で確認できます。
土地面積: 土地の広さです。これも登記簿謄本で確認できます。
間取り: 部屋数(例:3LDK、4Kなど)。
方角: 主な採光面の方角(南向き、東向きなど)。
権利の種類: 所有権、借地権など。
リフォーム履歴: いつ、どのようなリフォームを行ったかを記録しておきましょう。
設備の状況: キッチン、バス、トイレ、給湯器などの年式や状態。
ステップ2:周辺の類似物件の相場を調べる
次に、あなたの家と条件が近い物件が、現在いくらで売りに出されているか、過去にいくらで成約しているかを調べます。
不動産情報サイトの活用:
SUUMO(スーモ)
LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)
at home(アットホーム)
Yahoo!不動産 などのサイトで、以下の条件で検索してみましょう。
エリア: あなたの家と同じ市区町村、できれば町名まで絞り込む。
建物の種類: 戸建て
築年数: ±5年程度を目安に。
間取り: 同じような間取り、または近い広さのもの。
広さ: 延床面積や土地面積が近いもの。
売り出し価格と、もし成約価格が分かれば(一部サイトで過去の成約履歴が公開されています)、記録しておきましょう。
レインズマーケットインフォメーション: 国土交通省が運営する不動産取引情報提供サイトです。過去の実際の成約価格を知ることができます(会員登録が必要な場合があります)。
近隣の不動産会社のウェブサイト: 地域密着型の不動産会社のウェブサイトには、より詳細な地域情報や未公開物件情報が掲載されていることがあります。
ステップ3:物件の個別要因を考慮する
周辺の類似物件の相場を把握したら、あなたの家の個別の要因を考慮して、査定額を調整します。
プラス要因
状態の良さ: きれいに保たれている、リフォーム済みであるなど。
設備の充実度: 人気の設備が備わっている(食洗機、浴室乾燥機など)。
日当たり・眺望の良さ: 南向きである、開放的な眺望があるなど。
角地である: 採光や通風が良いことが多い。
前面道路の幅が広い: 車の出し入れがしやすい。
人気の学区内である: ファミリー層に人気が高い。
駅からの距離が近い: 利便性が高い。
周辺環境の良さ: 公園が近い、商業施設が充実しているなど。
瑕疵保険への加入: 物件の信頼性が高まる。
マイナス要因
状態の悪さ: 壁や床の傷み、水回りの老朽化など。
設備の古さや故障: 交換が必要な設備がある。
日当たり・風通しの悪さ: 北向きである、隣家との距離が近いなど。
前面道路が狭い: 車の出し入れがしにくい。
騒音や振動がある: 線路沿い、交通量の多い道路沿いなど。
心理的瑕疵: 過去に事件・事故があったなど(告知義務があります)。
再建築不可物件: 建物を建て替えられない可能性がある。
ステップ4:査定額を算出する
周辺の類似物件の相場価格を参考に、あなたの家のプラス・マイナス要因を加味して、おおよその査定額を算出します。
考え方の一例:
見つけた類似物件の平均的な成約価格を算出します。
あなたの家の築年数が、平均的な築年数よりも新しい場合は、若干プラス。古い場合は、若干マイナス。
リフォームの有無や程度に応じて、プラスまたはマイナス。
状態の良し悪し、設備の新しさなどで、さらにプラスまたはマイナス。
立地条件(駅距離、周辺環境など)の良し悪しで、プラスまたはマイナス。
注意点
これはあくまで「自分で出す概算」です。 正確な査定額は、不動産のプロである不動産会社の査定士が、物件を実際に見て、詳細な調査を行った上で算出します。
市場は常に変動しています。 最近の取引事例が、必ずしもあなたの家の売却価格を保証するものではありません。
不動産会社の査定額は、会社の販売戦略や得意な分野によって異なる場合があります。 複数の会社に査定を依頼することをおすすめします。
自分で査定額を出すことは、売却活動の第一歩として非常に有効です。この情報を参考に、ぜひ試してみてください。そして、より正確な査定額を知るために、複数の不動産会社に査定を依頼することも忘れずに行いましょう。
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